Unity 4.6 および Unity 5.0 以降では、iOS のスプラッシュ画像の設定のなかに ”Launch Screen” という項目が追加されています。
これは iOS 8 で追加された新しい起動画面(スプラッシュ画面)の仕組みに対応したオプションです。この新しい仕組みでは、XIB ファイルないしは Storyboard ファイルを起動画面として使うことができます。この仕組みの詳細については、次の記事を参照してください。
iOS Human Interface Guidelines: Launch Images
使用するメリット
iOS では新しいフォームファクタのデバイスが登場するたびに、スプラッシュ画像のバリエーションが増やされてきました。今では全機種をカバーするために9個の画像のバリエーションを用意する必要があります。とても面倒です。
しかも、ひとつひとつが解像度の高い画像であるため、アプリサイズを増加させる可能性があります。圧縮効率の悪い複雑な絵柄を使用すると、スプラッシュ画面のためだけにアプリのダウンロードサイズを 20MB 以上増加させてしまうケースもあります。
新しい起動画面の仕組みを使えば、この状況を改善できます。今までのように解像度ごとに静的な画像を用意するのではなく、たったひとつのリソースを用意しておけば、それですべての解像度の起動画面をカバーできます。
使用上の問題
新しい起動画面の仕組みはとても便利なのですが、残念なことに iOS 8 以降でしか使うことができません。実際の運用に際しては、過去の iOS のバージョンをサポートするために、静的なスプラッシュ画像も併せて用意しておく必要があります。
実際には次のような使い方になるでしょう。
- 従来どおり、解像度ごとの静的なスプラッシュ画像も用意する。ただし、容量が膨らみやすいため、画像はなるべく簡素なものにしておく。
- 画面の大きさ・レイアウトに依存しないスプラッシュ画像を新たに用意し、Launch Screen として設定しておく。iOS 8 以降ではこちらが使用される。
Launch Screen Type
新しい起動画面の仕組みを使うためのオプションとして、次のような選択肢が用意されています。
Default, None
新しい起動画面の仕組みを使用せず、従来の静的なスプラッシュ画像のみを使用します。
ImageAndBackgroundRelative
画像と背景色の組み合わせから起動画面を構築します。画像の大きさを画面の短辺の長さからのパーセンテージで指定できます。
画像:縦画面・横画面ともに正方形の画像を指定し、Background Color = 黒、Fill Percentage = 80% とした例。
ImageAndBackgroundConstant
画像と背景色の組み合わせから起動画面を構築します。画像の大きさをポイント値で指定します。
CustomXib
Xcode (Interface Builder) を使って独自に作成した XIB ファイルを起動画面として適用します。
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